多汗症について

最近よく手掌多汗症についての広告を目にするようになった。多汗症かぁ。

 

わたしは結構な多汗症である。

どれくらいかというと。

配られたプリントや紙は手汗でしけしけのしわしわにしてしまうし、iPhoneは一日に何回も拭かないと手汗でべとべとになってしまうし、足は汗でびちょびちょなため夏場は靴が秒でダメになる。夏じゃなくても常に、手足がびちょびちょ。

そんな感じである。

 

ここでわたしの多汗症ヒストリーを公開しよう。

 

初めて多汗症を自覚させられたのは忘れもしない小4の冬。

その年の冬、何故か手も足も毎晩毎晩眠れないくらいに痛くてたまらなかった。もう歩くのもままならなくて学校まで徒歩5分の距離を足を引きづりながら10分以上かけて歩いていた。靴はもう冬やけど痛すぎるからサンダルを履きたかった。あんまりにも、痛い!!!

 

あまりにもわたしが痛がるのでいよいよ母も何か大病なんじゃないかと思い始め、ついに大きめの病院で一日かけて検査をすることになった。血液検査や尿検査全て行ったところ、なんとなんと原因は!不明!そんなこと、ある!?血、返してくれよと思いつつ、じゃあ一体この手足の痛みは何なんや!と。

 

しばらくして、行きつけの耳鼻科で鼻炎のために通院していた時に耳鼻科の先生に手足が痛いことを話すと「あ、これしもやけやね」と。

 

しもやけ!???

 

目から鱗である。

病院で検査しても原因不明だったが、なんと耳鼻科であっさりわかってしまったのもおもろい。

 

「それも、多汗症による、しもやけやわ」

 

そこで初めて自分が多汗症により手足が究極に冷えて重度のしもやけで手足が痛いということが判明した。

 

「ほんで、先生これどうやったら治るんですか?」

「うーん、名古屋にね、僕の知り合いの多汗症の専門の先生おるけどね、多汗症は汗腺切るしか今のところ方法がないかな 一応塗り薬出しとくね」

 

名古屋!?汗腺を、切る!?

 

情報量が多すぎて母も私も処理できずとりあえず鼻の吸入をして点鼻薬と手足に塗る塗り薬をもらって帰ってきた。

 

塗り薬は毎晩塗っていたが、もちろん多汗症によるしもやけなのであまり効果はなかった。

 

ママはあの手この手でわたしのしもやけをなんとかしようといろいろ試していた。もこもこの手袋も靴下も試した。ダメだった。最終的に寝る前にごく僅かな量の梅酒を飲ませて私の手足を温めようとしていた。ちなみに養命酒も検討していた。良い子は真似しないでください。飲酒コンテンツが続く前に冬が終わったのでわたしのしもやけも徐々に雪解けしていった。その年以来しもやけにはなっていないが、手足は未だにめちゃくちゃ冷たい。

 

そんなこんなで多汗症と付き合い、高1のときについにとんでもない実害が出てしまう。

 

手汗で学校から借りてた楽器を何度も錆らせ、修理に出していた為顧問からはちゃめちゃに怒られたのだ。

 

いよいよ、この手汗はまずいぞ。になった。

 

まぁそのあと結局楽器を触るのをやめてしまったので状況的にまずくはならなくなったのだが、わたしの多汗症は実に生活にはちょっと困るなと思い始めたのである。

 

しかし、体質的な問題で自分ではどうしようもないんだろうな、だって意思に反して汗は出てくるし。治療は汗腺を切るしか...。とずっとずっと思っていた。治療法はあんまりなくて、多汗症は実は自分以外にはあまりいないんじゃないかと思って生きてきた。

 

最近になって多汗症の広告を見た時に汗腺を切る以外にも多汗症の治療法や治療薬が確立されていることを知り、医学はほんとうに日々進歩しているんだと実感した。だってわたしが霜焼けで苦しんだときは治療法なんてなかったのに。今はその治療法がいろいろあって、なんと保険も適応されて治療ができるとは。飲み薬もあるらしい。

そして、わたし以外にも世の中にはたくさんの人が多汗症で悩んでいることもわかった。

わかる、わかる、プリントびちょびちょなん、わたしだけじゃなかったのかー!なんだか安心した。

 

来年のわたしの目標は多汗症について何かひとつ治療をしてみる、になった。

 

医学ってすごい!!!